ingakouryuu’s blog

心象スケッチ

2020-01-01から1年間の記事一覧

信じたいこと

働き始めた高校時代から なるべく思わないようにしている 「これさえあれば安心」 「これを続けていればうまくいくはず」 衣食住を与えてくれる人 万能のような物 規則正しい習慣 これらの拠り所はつくらない 「親」も「学校」も信じない 信じられるのは ば…

お花畑へ

年末になるといろんな理由で毎年急な欠員が出る。今年も一人、持病の悪化でしばらく休むことになったメンバーが出た。毎年のことなので作業員を増やしていたため、業務に支障は出ない。私が穴埋めをどうするか考えている時、最近気づいたのだが、残っている…

冬の贈り物

クリスマスプレゼントは、義姉さんにはボタンにかぶせて使ったり、チェーンを付けてネックレスとしても使えるアクセサリーを、姪にはビジューのかわいいストッキング3組とミニオルゴール、甥にはかっこいいフードウォーマー。それと、いつもの図書カードとマ…

野良猫⑩

9月末、向かいのマンションに引っ越してきた人が猫除けのスプレーや柵代わりに段ボールで玄関をガードしているのを見て、しばらく餌やりをやめて様子を見ることにした。 遅刻しないようにいつも余裕をもって家を出るのに、けっこうぎりぎりで家を出たある日…

モテ期

昨日、たまたま付いていたテレビで『あさイチ』がやっていて、家を出るまで用事をしながら見ていた。華大の間に細身で姿勢がやや前かがみの、ぼさぼさの髪の男性ゲストがいた。誰かわからないが有名なアーティストのようだった。華大とのトークは緊張してい…

はらはらどきどき

年末という力にゆっくりと引っ張り上げられて徐々に加速していく。ジェットコースターみたいな緊張感がいよいよやってきた。 年末のわちゃわちゃの中を優雅に過ごせていた中学生までが懐かしい。あの頃はまだいわばパピーウォーカー時代で、まだ魔法のような…

先にいる人

家族三人で遊園地に行く。兄はお気に入りのキャップ、私は母が結ってくれたツインテール。母は大きな声を出して、笑って写真を撮ってくれる。家族で出かけたのは小学校低学年くらいまでだった。 生活保護を受け始めてから、母はいつも家にいた。そして「お母…

楽しみはとっておくほう

職場の同期の友人は『鬼滅の刃』の映画、無限列車編を既に四回も観に行っている。妹、友人、甥と姪を連れてと三回行き、四回目はとうとう勇気をもって一人で行ったそうな。なぜ勇気が必要だったのかはわからない。 私は映画が嫌いなわけではないが、映画を一…

ふわふわ

敷き毛布のふわふわの手触りを楽しむ季節 ふと柔らかいものをなぜ柔らかく感じるのか それが気持ちいいと思うのか そして安心するのかを少し考えてみた ふわふわを触り続けていると ふわふわが私か、私がふわふわか 自分の感覚を持って行かれるような ふわふ…

教わったもの

思い返せば、私は母から何を教わったのだろう 口下手で無口な母は説教をしない 教わったというよりも 空気のような掴むことができないものに 全身全霊で合わせること 我慢のようなものを学んでいた気がする 母は我慢ばかりしている人だったから 亡くなってか…

冬支度

押し入れから折りたたんで収納していたドームを取り出す。それがこれ これはこのようにして使う 目的はキスをされないための防漢ではない。防寒だ。五年程前から使用しているが、使用するようになってからは冬に風邪を引きにくくなった。12月に入り、人であ…

私の場所

今週のお題「急に寒いやん」 私が以前いた場所は寒いも暑いもなかった ただ、緩やかなまったりとしたリズムと 軽快なリズムに包まれていた そう、まるで波の音をバックに 南国のミュージックを聴いているよう 世界とぴったりくっついて 毎日踊っている 呼吸…

ゆっくりとした時間

直前割りを利用して(ネット回線を持って)一人旅に行く相方。最近、ジャズフェスで財布を落としたうっかり者だから、旅先で何かあるのではないかと少し心配した。財布は探しても見つからなくて、近くの警察署に行くと、なんと届けてくれた人と鉢合わせする。…

購入時に一度だけ靴底を張り替えられると聞いていたので、5年以上履きこんだ靴の補修を頼もうと、いつもの店に行く。靴は身に付ける必需品で、一番お金を使っているところだ。一日中履いていないといけない仕事用の靴や長時間歩く靴は特にお金をかける。体重…

熟し柿

10月に入るとスーパーの果物コーナーに柿が並ぶ。柿の前は葡萄や梨に夢中だったのに柿が出ると迷わず柿。5、6個入っている袋を二つは買う。柿は熟して柔らかくなったほうが好き。 母が熟し柿を買ってくるようにとよくお使いに行かされた。産地直送なのか駅か…

おじいちゃん

三年前に亡くなった四国の祖父は70歳くらいから盲目になったが93歳まで生きた。初めて会ったのは親戚の結婚式。新郎と新婦が祖父にピアノの演奏をプレゼントすると「ありがとう!」と大きな優しい声が会場に響いた。この日、結婚して日の浅い私は、初対面で…

また忘れてた

昨年に引き続き今年も思い出すことなく過ぎてしまった相方の誕生日。昨年同様、急にピザでも注文しようと言ってくる。私はたまにはいいかもね、と。すると「なぜピザを食べたがっていると思う?」と聞いてくるので、普段ない質問に胸騒ぎがして、ようやく気…

巻き爪エイド

巻き爪リフトをずっと使用していたが、新しいリフトでネイルエイドというものを見つけて、一度試してみようと購入する。7/29~10/18まで装着した感想は、良い所は取り付けが簡単というだけで、悪い所のほうが多い。スプリング形状のせいかリフト力が弱く取れ…

まだ油断できない

私は人の心が読める。この能力がバレるとどんなことに利用されるか考えただけでも恐ろしい。取るに足らない存在として決して目立たないように慎重に生きていきたいと思う。しかし私には致命的な欠点がある。空気を読まないでうっかりしゃしゃり出てしまうと…

きまぐれオレンジ☆ロード

今日、まつもと泉氏死去のニュースを見て、我が家にもたらした甘酸っぱい青春時代を思い出した。『きまぐれオレンジ☆ロード』は男子中高生のバイブルとして一世を風靡した作品である。 大人になろうと背伸びをする少女を魅力的かつ色っぽいタッチで見事に表…

ポケットティッシュカバー

昔、働いていたお店にちょくちょく買い物にくる年配の女性がいた。買い物ついでに世間話をしていく気さくな人で、仕事の領分を気にしないで冗談を言う私との会話を楽しんでくれた。 ある日、彼女はラブレターを渡すように恥ずかしそうにティッシュカバーを何…

ちんぷんかんぷん

物を作ったり修理をしているブログを読む。一つ一つ丁寧に説明しているが私にはわからないことが多い。ただ、熱量だけは伝わってくる。熱量の源は好奇心だろうか。 好奇心は欲求ではない。無から有を生み出すエネルギーで、うまくいくのか、どんな仕上がりに…

爆発

9月から忙しさも昨年並みになってきて、最近は自分の仕事に追われてメンバーへの気遣いをなおざりにしていた。 とうとう新人を抱えた既存メンバーの不満が爆発。話し合いをして再び穏やかさを取り戻したが、連日の忙しさとミスの不安でストレスがかなり溜ま…

何者でもない何か

生身の世界は年齢や性別 職業や所属に守られている 守られ過ぎて息苦しく感じてくると 何者でもない何かになりたくなる 本当のことを言っているのか どうなのかも関係ない そこにあるのは何者でもない何か その何かと繋がることは ある意味究極の繋がりであ…

ハットトリック

片方の靴ひもはほどけている ズボンの後ろのポケットは 裏地が全部見えるほどめくれている 飼っているインコの毛が髪に絡まっている 待ち合わせ場所に現れた彼の姿に スリーゴールを決められた 仲良くなったきっかけは 彼の靴の上を蟻が歩いていたから 好奇…

怖い夢?

実家暮らしでは跳ぶ夢をよく見た ビルからビルへと飛び移れるのだ 空は飛べない この夢を見ている時は 何かに追われているか追っている 一度だけ母と兄が殺される夢を見た 犯人を捕まえようと追いかけるが 向こうは飛ぶことができるので 結局、逃げられる あ…

意味のないもの

先日行った病院のトイレの洗面所に造花が置かれていた。 いかにも造花という造花で、少し色褪せている。 今までなぜ造花が置いてあるのか考えたことがなかった。 これになんの意味があるのか。なぜ花なのかも。 山の隠語で女性が用を足すことを「お花摘み」…

いよいよ胃カメラ

3年前からバリウム検査で胃の上部に所見ありが続いていたのが気になって、今回の定期健康診断は人生初の胃カメラ検査をする。口と鼻のどちらから内視鏡を入れるかぎりぎりまで悩む。受付で相談すると鼻からの人の方が終わった後、しんどくなさそうに見えると…

足りないものって

小•中学は漫画ばかりで文字だけの本はほとんど読んだことはなかった。テストで一般常識として出題されそうな作家とその代表作品くらいは一時期義務的に読んでいたが、やはりインパクトは漫画のほうが大きい。しかし後々じんわり思い出すのは小説だろうか。 …

野良猫⑨

黒ハチワレと薄茶とらはいつも一緒で仲が良い。 あとから来た白い部分が多い白ハチワレは一匹狼。 体が大きくて力が強いからか、今では一番前でアピールしてくる。 私が白ハチワレを先に見ていると、 前からいる猫たちが遠慮するのか一番に姿を見せなくなっ…