ingakouryuu’s blog

心象スケッチ

友人

違うから仲良し

今日、昔の職場仲間から大量の特産品をいただく。彼女は地元で子育てと仕事に奮闘中。主に彼が家事と子育てをして、彼女は仕事に出るスタイルだ。最近は忙しくて彼と話をする機会もなく、話してくれることも少なくなったという内容の手紙が添えられていた。…

楽しみはとっておくほう

職場の同期の友人は『鬼滅の刃』の映画、無限列車編を既に四回も観に行っている。妹、友人、甥と姪を連れてと三回行き、四回目はとうとう勇気をもって一人で行ったそうな。なぜ勇気が必要だったのかはわからない。 私は映画が嫌いなわけではないが、映画を一…

ハットトリック

片方の靴ひもはほどけている ズボンの後ろのポケットは 裏地が全部見えるほどめくれている 飼っているインコの毛が髪に絡まっている 待ち合わせ場所に現れた彼の姿に スリーゴールを決められた 仲良くなったきっかけは 彼の靴の上を蟻が歩いていたから 好奇…

足りないものって

小•中学は漫画ばかりで文字だけの本はほとんど読んだことはなかった。テストで一般常識として出題されそうな作家とその代表作品くらいは一時期義務的に読んでいたが、やはりインパクトは漫画のほうが大きい。しかし後々じんわり思い出すのは小説だろうか。 …

保昌山のご利益

顔に強いコンプレックスがある友人がいた。今はどうかわからないが、当時は外見ばかり気にしていた。整った雅なきれいな面立ちなのに、彼女は松浦亜弥が理想で「あんな顔に生まれたかった」と度々言っていた。 大学生の時、彼女には同い年の恋人がいた。面倒…

猪突猛進

小学校の時『キャンディキャンディ』が大好きで、そのキャラクターになりきっていた友人がいた。キャンディと同じように癖毛とそばかすが自分にもあることで共感をもっていたのだろう。彼女は服装や髪型も流行に敏感で私よりも女子度が高いほうではあるが、…

無題

出会って気に入って、まだ言葉も交わしていないのにその人との老後まで想像する友人がいる。イエスとノーで成立するような会話が基本で、会うと私が好きなことを喋り続けるだけだ。喉が痛い。本が好きで自ら小説を書いているという。彼女には内に秘めたもの…

隣の友人

隣の団地に小学校からの友達がいた。彼女は父親とお兄さんの三人で暮らしている。母親がいない理由は聞いたことはない。そんなことに興味はなかった。遊びに行くと彼女のお父さんが気さくに挨拶をしてくれる。 彼女はどことなく私の母の性格に似ている。そし…

長電話

昨日は夜九時頃にと約束していた通り、友人から電話が来て十二時までしゃべり続ける。いつも一時間で切り上げようと思うも気づいたら三時間くらいは経っている。電話を切ると楽しい気分が強くて会話の内容をほとんど忘れてしまう。 電話の友人は同じ会社で働…

孤独よりも自由

今週のお題「残暑を乗り切る」お盆の繁忙期を乗り切り、末に予定していた連休を満喫している。フェリーでの宿泊は初めてでいい歳してわくわくする。行き先は友人の待つ大分である。大分に行くのも初めてだ。 電車を乗り継ぎ、フェリー乗り場行きのバス停まで…

風の又三郎

コの字型に建てられた団地の真ん中に公園がある。その公園で遊んでいると窓から子どもの様子を見ることができるため、母親が「お昼だよ~」と声も掛けやすい。クラスメイトとよく遊んだ公園だ。いつものようにクラスメイトと公園で待ち合わせすると、私は玄…

ドンジャラ

我が家の娯楽は兄が友人からいらなくなった白黒テレビをもらったことから始まる。もらったその日に『うる星やつら』の第一話がちょうど放映され、それを見たことにより兄のカラーテレビへの憧れが強くなり、また母もテレビの面白さに気づき、ほどなくしてカ…

脆弱

私たちは記憶を頼りに生きている。何かの拍子で記憶が飛んだら人とのつながりも薄くなってしまう。こんな不確かなものの上で形成される社会はなんて脆弱なんだろう。そしてなんでこんなに続いているんだろう。 生まれたての赤子から自立した人間が育つまでの…

半分こアイス

今週のお題「わたしのイチ押しアイス」お小遣いをもらった記憶がない。お年玉も中学生が最後で3千円あったかどうか、とにかく働くようになるまで自由に使えるお金はなかった。 夏は子どもたちにいつでもキンキンに冷えたほうじ茶を出してくれる集会所の近く…

8月の予定

8月は大分に一人旅に行くことにした。人生初のフェリーでの宿泊が楽しみだ。女性専用カプセルホテルで怖い思いをした経験から鍵付きの安全な部屋を予約した。大分には同期で同い年の仕事仲間がいて毎月エリア会議で顔を合わせている。しんどい仕事でも同期…

孤独

年に2、3回会う友人とランチやドライブを楽しんだ。友人は令和になる直前に同じ団地に住む一人暮らしの女性が投身自殺をしたことに共鳴して落ち込んでいた。低所得者や弱者の概念で自分自身を縛り、窮屈な生き方を選んでいる人だが、家族思いの優しい人で大…