ingakouryuu’s blog

心象スケッチ

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

巻き爪リフト③

右足親指の巻き爪がまた食い込んできたから5/13~7/30まで左足親指に付けていた巻き爪リフトを外して再び右足親指に装着した。できるだけ長く付けられるように前回装着した時よりも少々短めに爪を切ってからの装着だ。お盆の繁忙期を迎えるにあたり、足のス…

食器

一人暮らしをするために買った百均のお茶碗やコップをまだ使っている。普通に使っているだけでは割れないから新しいお茶碗を買うタイミングがない。思い出が染み込んだ百均のお茶碗。べつに使いにくいというわけではない。自分よりも長生きする物は、自分の…

母の写真

母はよく笑う人だったが、七五三のお宮参り、卒業式、遊園地、帰省等で撮った写真では笑っている写真が一枚もない。手元にあるアルバムではどの写真も真顔だった。睨みつけているようにも見える。考えてみれば愛想笑いをしているところを見たことがない。と…

今が一番楽しい

今週のお題「夏休み」今月は新人を3人も抱えているため休憩は無しか15分位しかとれない日もある。出勤すると順番にミス報告を聞き、それを一つずつ解決していく。休日も家で仕事がある。しかし子どもの頃に戻りたいとは思わない。夏休みの楽しい思い出はた…

パイプベッド

今使っているベッドは二十歳の時に通販で買った19,800円のパイプベッドである。その前は二段ベッドだった。4回の引っ越しのために4回解体して組み立てた。かれこれ26年は使用している。さすがにマットは8年前に5万円の点で支える高級マットに切り替えた。パ…

夏休みの宿題

夏休みの宿題はいつもぎりぎりまで手つかずだった。あと3日しかないというところまできて徹夜をして仕上げるのがお決まりだった。部屋の隅には終業式の時のままのランドセルが転がっている。この時期、台風が逸れるたびに残念がった。 私には頼みの綱がいた…

雷が鳴ると暑くても腹巻をして、へそを取られないように隠していた。雷がどうやってへそを取りに来るのかわからない。電球の下が危ないと思った兄は、ゴッドマーズやガンダムのプラモデル数体を電球の下に内側に向けて弧を描くように配置して「もし雷が来た…

源氏の滝

小学4年生だったか、クラスでも一番勝ち気でリーダーシップをとっていた一人の男の子が、二学期早々机に突っ伏して泣いていた。彼は夏休みに上級生たちと一緒に5、6人で山登りに行った時、クラスメイトが足を滑らせて滝つぼに落ちて亡くなったことを自分の…

8月の予定

8月は大分に一人旅に行くことにした。人生初のフェリーでの宿泊が楽しみだ。女性専用カプセルホテルで怖い思いをした経験から鍵付きの安全な部屋を予約した。大分には同期で同い年の仕事仲間がいて毎月エリア会議で顔を合わせている。しんどい仕事でも同期…

つっかけの音

母は年中つっかけを履いていた。擦り切れて四角いマス目の骨組みがむき出しになった左右のかかとには小石が2、3個詰まっていて、歩くたびにカラカラ音がしていた。「お母さん、かかとに小石が入ってるよ」と言うと「お前たちのせいでお母さんはこんなこと…

この世界に空があること

今週のお題「空の写真」母の犬の散歩は季節関係なく決まって夜だった。母と一緒に外に出るのが好きで私もよくついて行った。いつもの公園で母とベンチに座る。母は煙草を吸い、私は星がきれいで夜空を眺めていた。いくら目を凝らしても先が見えない空。この…

熱い満天の星

今週のお題「空の写真」1、2回生が集まり自己紹介をし合う交流会の場で、長野から来ている人が、長野は空気が澄んでいてたくさんの星が見えると熱く語っていた。何も考えていなかった私は「じゃあUFOも見たことあるの?」と、とんちんかんなことを聞いて…

チミ

鳩でもいいから飼いたいと無茶をしてからその後、セキセイインコや文鳥が我が家にやってきた。兄は相変わらずで、鳥を頭から口でくわえると、そのまま持ち上げて高い高いして可愛がっていた。しかしどの鳥も皆数か月で死んでしまい、長生きすることはなかっ…

庇の鳩

団地の窓には緑のビニール製の蛇腹で折りたためる半円形の庇が付いている。無くても困ることはないが、雨が強い日に庇を広げるとビニールを打つ雨音が気持ちよかった。庇をたたんでおくと、蛇腹で弛んだ部分に鳩が巣を作ることもあった。 庇は何年も使い続け…

ハワイの朝

今週のお題「海」ハワイは今まで感じたことがない風と日差しだった。滞在中は外食を楽しんだ。朝はスパムおにぎりとフルーツやナッツがたくさん入ったシリアルを買い、浜辺で海を眺めながら食べる。外で食事をしていると鳩や雀が近くに来て、何かくれ目線を…

バイオニック・ジェミー

バイオニック・ジェミーのオープニング曲が怖かった。ドラマ自体は美女が活躍するということで毎週楽しみにしていたが、人間を改造することが不気味だったのか、オープニングが流れると緊張した。 兄はカセットテープにオープニングだけ録音すると緊張感を利…

産湯海岸

今週のお題「海の楽しみ」臨海学校で和歌山の産湯海岸に行った。家族旅行の経験もほとんどなかったため、テンションが高く、興奮した小動物のような状態だった。食事も解凍しきれていないマグロに文句を言う生徒がいる中、家で毎日一品料理を食べている私は…

お元気で

母の棺に入れる手紙に小学六年生の甥っ子が「お元気で」と書いていた。大きな字でそれだけ書いていた。今でも思い出すと「もう死んでる!」と突っ込みたくなる。しかし甥っ子は不器用そうで面白い。

教室

教室ではただぼけーと座っているか、好きな絵をひたすら描いていた。授業中は水のりを固めて遊んだりしてる。宿題はしない。忘れ物はよくする。遅刻はしょっちゅうだ。女の子で廊下に机を出されて勉強させられたり、拳骨で頭を殴られたり、ケツバットされて…

50音アニソン

休みの前の夜、寝てしまうのがもったいなくて眠くなるまで、二段ベッドの下段にいる兄と夜遅くまでアニソンをどれだけ覚えているか交互に言い合う遊びをしていた。ルールは、まず50音順の「あ」から始まる歌詞でどれだけアニソンがあるか交互に歌い合う。出…

健康と歯

母はデンタルIQゼロの人だった。早くから総入れ歯をしていたが、私も母と同じように歯に対する危機感が弱かったため、学校での歯科検診では必ず引っかかった。我慢できなくなるまで放置した結果、小学生で部分入れ歯をすることになる。何度かうっかり飲み込…

曼殊沙華⑤

長屋の片づけがひと段落すると次は共同生活をしていた借家にある彼女の荷物を母親だけが残って片づけることになった。彼女の実家は遠いため父親と弟は先に帰ったのだ。ポチさんから電話があり、一度だけ借家に様子を見に行くことにした。どうも母親と二人き…

野良猫②

野良猫の世代交代があったのか、以前見かけていた長毛の猫たちを見なくなった。野良猫は田舎の冬が厳しいため温かい場所を見つけないと冬が越せないとか、寿命も飼い猫に比べて四分の一しかないと聞く。懐かれ過ぎないように毎日ご飯をあげないようにしてい…

曼殊沙華④

火葬の後、彼女が新しく借りていた部屋の片づけを手伝いに行くことにした。そこはしっかりした造りの長屋で、広いリビングダイニングには縁側もついている。他には大きなベッドのある寝室があった。部屋の中で起きた事故ではあったが、台所の壁や床が少し焼…