ingakouryuu’s blog

心象スケッチ

我が家の猫たち

愛してナイト』のジュリアーノそっくりな野良猫を拾うが、母に気に入ってもらえずその日のうちに野に放たれる。

 

ラグビーの部室に住みついていた病気の野良猫を兄が持ち帰り、『空色みーな』の主人公と同じ名前でミーナと名付けて飼うが、成猫の野良を拾うと外に出たがるため毎日外に出していたらある日帰ってこなくなる。

 

母が気に入り持ち帰ったのか、いつの間にか我が家にいたシャム猫のマリは5年いたが病気になり家で息を引き取る。

 

マリと飼っていた時期がかぶる黒猫のクロは、半年ほど我が家にいて外に出たきり戻ってこなくなる。

 

茶とらのサンタは知人からもらい受けるも我が家でしつけが上手くいかず野に放たれる。

 

道路で車にひかれそうなところを兄が拾い、家に連れ帰ったアメショーのような猫のトムは私に一番懐いてくれた。この頃になると兄と私は動物に対する理解力も高くなっていた。私が家を出た後、性格が変わってしまい病気にもなったが、兄が病院に連れて行き快復する。長生きしたトムの位牌はリコの位牌と一緒に母の棺に入れられた。私はトムには悪いことをしたと今でも思っている。

 

私が実家を出た後、実家によく出入りするようになった叔母さんが連れてきた白黒の猫とその子どもの長毛の白猫は、実家を片づける時に母の世話をしていたヘルパーさんが飼いたいといい引き取ってもらう。もう一匹いた子どもの三毛はもらわれる前に環境の変化についていけずに息を引き取る。

 

中学生までは猫の体に良い食事や一日どれくらいのご飯が必要かも考えていない。猫のトイレはみかんの空き箱にゴミ袋を敷いて細かく裂いた新聞紙を入れたものだ。猫にお金をかける感覚はない。母の雄猫ならほっといてもいいという考えのもと去勢はしない。完全な家猫として飼っていないため家を出て帰って来なくなったら探すこともしない。

 

猫が食卓に置かれたさんまやたらこを盗み取っては、幼い兄が激怒して青いプラスチックのバットで執拗に追い詰めて殴る。時には血が出るほどに。殴られた猫はバットを見るだけで威嚇するようになった。そんな兄も誰かに教わることなく大きくなるにつれて動物にやさしく接するようになっていく。今では金魚すくいで取った金魚を我が子のように可愛がっているが、犬、猫、鳥はまだかつていた我が家の動物を思い出すのか、私と同じように容易に飼うことをためらっている。多くの動物たちの命が私たち家族に命の重さを教えてくれたようだ。