歯科技術とデンタルIQ③

新しい口腔外科に通っている間に実家を出て一人暮らしを始める。次に引っ越しをするまでの間は定期的に通い続けて、精神的にも支えてもらっていたような気がする。そこは院長以外に治療の中心を担っている先生が一人いて、その人が重要な部分を任されていた。

院長先生はよく喋る人で、メンテナンスに行くとずっと身の上話を聞かされる。「しめこのうさぎ」という言葉を使い、私の人生がうまくいくことを願い、いろいろと教えてくれていた。当時は何を言っているのかよくわからなかったが、熱い思いだけは伝わっていた。この病院には引っ越しして通院することがなくなった後に手紙を書いてこれまでのお礼を伝えている。

医者には腕の技術も大切だが、患者とどこまで関わろうとするか関われるかという覚悟も大切だと思った。