幼い頃の疑問
幼い頃、自分の体を不思議に思っていた。
皮膚から漂う匂いを嗅ぎ、
心臓や呼吸に意識を集中しては、
自らの意思ではどうにもならない力に不安を抱き、
母に死とは何かを泣きながら質問することが度々あった。
その時、母が安心するような答えを教えてくれなかったおかげで今が安心していられるのかもしれない。
小学校の時、主人公とは何かについて作文を書いたことがある。
私が生きるこの世界の主人公は誰なのかを考えた作文に対して、
先生のコメントが「あなたはもっと外で遊び、友達を作りなさい」でした。
かなりのショックを受けた。
四十を過ぎて、ようやく子どもの頃の疑問や不安が少しずつ解決していくのを日々感じている。