ingakouryuu’s blog

心象スケッチ

置いて見てみると

 

頻繁に母に会うことはなかった。

実家を出て二十年以上、

亡くなった知らせを聞いても涙は出なかった。

涙が出たのは、

葬儀で母を見送ってくれた人たちに対してだった。

 

死など実際に会えなくなっただけだと思っていた。

しかし、それだけでは片づけられないものがあった。

 

何かが外れて、その外れたものが重たくて置きたくなった。

置いて見てみると、見えてくるものがある。

 

 

実際に会えることって。