バイバ~イ
平日、15時頃に列車に乗る
3駅過ぎたところで
かっこいいランドセルを背負った
大勢の小学生が乗り込んでくる
閑散としていた車内が一気に賑やかになった
マスクをしていてもおしゃべりは止まらない
「○○ちゃ~ん、バイバ~イ!」と
降りていくクラスメイトに手を振る
また明日会えるのに
いつまでも名残惜しくて
分かれ道で暗くなるまでおしゃべりした
あの頃を思い出す
相手の姿が見えなくなると
もうこれが最後と大声で
「バァ~イ、バァァ~イ」と叫ぶ
すると、向こうもまた叫び返してくる
かすかに聞こえる声に
またこちらも叫び返す
いつまでも終わらない
バイバイだった
行先の決まっていない、あの頃
いつまでも遊びたくてしかたがなかった
そして、今も
やっぱり遊びたくてしかたがない