遅刻癖

他店から異動してきた二十歳の人が時間にルーズで遅刻が多い。急に休むのもメールでの連絡で電話をしない。上司は「今どきの若い子はこんなものなのか」と呆れている。

私も小学校や中学校と遅刻癖があり、中学校の先生から紹介された製作所でも遅刻が多く、二ヵ月で辞めることになった。友人と一緒に勤めた機械工場も長く続かない。何も考えずに簡単に辞めて転々としていたが、小さな定食屋で働き出した時、仕事に楽しさを感じるようになった。定食屋のスタッフが私を可愛がってくれたこと、また優しい常連客の人たちと関わっていくうちに、自分の笑顔一つで人を喜ばせることができるという自信を見つけたからだ。その頃から遅刻はしなくなった。

つまり時間にルーズな若い子には、早く仕事を覚えてもらうよりも、まず仕事に楽しさをもってもらえるようにしないといけない。自分が楽しめたことをもう一度思い出して。