ingakouryuu’s blog

心象スケッチ

先に逝くこと

母の四十九日が無事に終わった。身近な人が先に逝くことで残された人にも死ぬ覚悟ができるのか。

 

二十歳頃まで風呂なしの府営団地に住んでいた。銭湯生活が長く、子どもの時には溺れかけたこともあった。小学校低学年の頃だったか、立っていても顎のラインぎりぎりまでの湯船に浸かっていたところ、湯船の底で足が滑り、慌てて踏ん張ろうとしたが何度も滑り、手足をばたつかせてもがいていたら、知らないおばさんに両脇を抱えられて助けてもらったことがある。もっと小さかった頃は、母に抱きかかえられ浸かった記憶がある。湯が熱すぎて浸かるのが嫌だったが、先に入った母の膝の上に乗ると熱いお湯も嫌ではなかった。